BEAL CALCE-技術と伝統をつなぐ、石灰
何世紀にもわたり、石灰は世界中の建築家や職人たちを魅了してきました。
呼吸する、生命力のある、そして持続可能な素材として、石灰はその自然な特性を保ちながら、技術とともに進化し続けています。石灰の本質である、透湿性、湿度調整、鉱物系下地との高い親和性をもちます。
石灰は単なる「バインダー」ではありません。それはクラフトマンシップ、伝統と技術性能の融合を象徴する存在です。
数千年の実績 石灰塗材
この伝統に忠実に、BEAL Internationalはイタリア企業と提携し、天然石灰をベースにした総合ソリューション「BEALCALCE」を開発しました。
施工の最初の初期段階から最終仕上げに至るまで、建築のあらゆる工程に対応する製品群です。各製品は、システム全体の一貫性、耐久性、そして建物への敬意を確保するため、細心の注意を払って設計されています。
石灰塗材の利点
通気性
石灰塗材の最大の長所は、他の建材をはるかに凌ぐ水蒸気やガスの透過性能です。吸湿性があるため、常に室内を調湿する効果があり、特に改修工事において湿気や結露で発生していた問題を大きく軽減させます。
経済性
通常のセメントに比べ経年劣化が起こりにくく、耐久性に優れているため、改修工事を頻繁に行う必要がなく、長期的に建物の管理コストを安く抑えます。また優れた調湿性で、壁を常に乾燥させた状態に保つため、建物の光熱費も同時に抑えられます。
環境に優しい
天然の鉱物成分でできているので、環境に優しい製品です。石灰を主成分とする左官仕上げ材は「生きて」おり、環境に応じて変化します。石灰は時間が経つと艶が増し、色が綺麗に落ちついてくる性質を持っています。機能性を長く継続させ、外観をとても美しくエージングさせます。難燃性と蒸気透過性を併せ持ち、壁やファサードを風雨や落雷から守ります。
多機能性
汎用性が高く使用状況の大きく異なる現場でも問題なく使用され、他の建材との相性もとても良いです。柔軟性と強度を併せ持ち、建物の新旧を問わず使用できます。他の建材(木、石、レンガ)と接していても、素材を傷めません。
豊かな意匠性
石灰の膜の内部まで鉱物性の顔料で着色されるので、屋内はもちろん、屋外でも様々な色をお楽しみいただけます。また、施工法を工夫して、様々な表面仕上げも可能です。
気硬性の天然石灰塗材
特徴
空気硬化性石灰(消石灰)
非常に純度の高い石灰石から得られ、乾燥した環境に特に適しています。硬化は空気中のみで起こり、大気中の二酸化炭素(CO₂)を吸収して炭酸化します。湿度の高い環境では耐久性が低く、乾燥した室内の仕上げ材として主に使用されます。
施工
気硬性の石灰塗材は、主にインテリアの左官材や塗料として使用されます。特に古い建物の土壁、石で組まれた壁の改修に適し、多岐にわたる美しい意匠性を実現できる仕上げ材です。
弊社ブランドの気硬性石灰塗材
ペースト状ですぐ施工できるもの、好みの配合に調整可能な粉状のものなど、様々な種類の高純度の気硬性石灰塗材をご用意しています。また塗料、肌理細かいスタッコタイプの仕上げ材、マルモリーノ、弊社が独自に開発したタデラクト Tadbealakt(タドビーラクト。樹脂、セメント、クリンカーを含みません)などもございます。
水硬性の天然石灰塗材
特徴
天然水硬性石灰
天然水硬性石灰は本格的な建築用石灰です。水と接触すると数時間で最初の硬化が起こり、その後、大気中の二酸化炭素(CO₂)を吸収して炭酸化し、二次硬化が進みます。湿度の高い環境では耐久性が低く、乾燥した室内の仕上げ材として主に使用されます。
施工
煉瓦積み壁の結合材やその他の構造材として、主に屋外で使われてきた水硬性石灰ですが、昨今では屋内の湿気の多い部屋(例えば浴室など)や地下室のリノベーションにも採用されるようになりました。下地が多孔質であっても場所を選ばず施工ができます。加えて、衝撃や悪天候に対しても優れた耐久性を有しています。
弊社の製品ラインアップ
現場状況に対応した調合ができるよう、 NHL2、 3,5、5の3種類(水で固まる度合いの違い)をご用意しています。
改修や衛生の工事、止水、意匠仕上げなど、多岐にわたる用途や仕様に対応する様々な解決法が、水硬性石灰塗材によって齎されます。
原材料は、近隣の国や地域(イタリア、フランス、ベルギーなど)から産出されたものを使用し、弊社独自の配合でつくられている製品もございます。
施工される場所
環境に優しい建材、天然石灰塗材を使ってお宅のリノベーションに挑戦してみませんか?
夢のアイデア実現、 弊社がサポートします
お気軽にご相談ください
専門のエキスパートが、多岐にわたる製品ラインアップの施工法、実用性などについてご説明いたします。
また担当スタッフが、現場の状況に応じた適切なアドバイスを致します。
スキルの高い施工者によってお客様の現場の施工工事が行われるよう、講習会で正しい知見を学び、訓練を積んだ施工者をご紹介します。
ショールームで、製品を実際に見て、触り、体感してください。スタッフが皆様をご案内し、アドバイス致します。
あなたも次回の講習会に参加しませんか?
石灰製の製品のラインアップをご覧いただき、スキルの高い優れた施工者になることを目指してください。
お知らせ
階段が空間を彩る主役級の建築に
MORTEX® と BEALSTONE® — 階段を空間の主役にする BEAL のハイエンド仕上げ材 ミニマルであっても華やかであっても、MORTEX® と BEALSTONE® は個性と耐久性を両立した階段を実現します。異なる2つのスタイルながら、いずれも高品質を追求し、あらゆる建築プロジェクトを引き立てる素材です。 階段を新設または改装する:空間デザインのために戦略的に選ばれる素材 階段はもはや機能面だけの存在に留まらず、空間の主役になり得ます。階段に存在感を与えるために、MORTEX® と BEALSTONE® は多くの利点があります。 複雑な形状への適応性 薄塗りでのオーダーメイド施工が可能...
バスルーム:MORTEX® または BEALSTONE®?
バスルームは単なる機能的な空間を超えた存在です。それは安らぎの場所、ケアの空間、心身を整える場所です。この空間の癒しの魅力を最大限に引き出すためには、建設やリフォーム時に使用する素材を適切に選ぶことが重要です。 MORTEX®とBEALSTONE®のブランドを使用すれば、素材そのものがウェルビーイングに貢献する、独自の雰囲気を創造できます。BEAL Internationalが開発したこれらの2つのコーティング材は、バスルームのあらゆる要素にエレガントに溶け込みます:シンク、カウンター、壁、床、シャワー、バスタブ、さらには天井まで。その特徴は、途切れることのない連続した仕上げで、部屋を調和のとれた時代を超越した空間へと変貌させることです。 MORTEX®のソリューション:鉱物の柔らかさと継ぎ目のないエレガンス MORTEX®製品は、極限の細かさを誇る防水性のある装飾用マイクロモルタルで、薄層(最大3mm)で施工されます。これは、ワックスを塗ったコンクリートに代わる、より技術的でより美的な現代的な選択肢です。 [caption id="attachment_63612" align="aligncenter" width="1200"] ©La Casa Clara[/caption] バスルームに MORTEX® ブランドを選ぶ理由 鉱物のような外観と官能的な感触:天然石に近い、指触りの柔らかな感触。 継ぎ目のない連続した仕上げ:リラックスできる、落ち着いた統一感のある雰囲気を作り出すのに最適です。 無限のカスタマイズ:MORTEX®のカラーパレットには96色が用意されていますが、カスタムカラーの作成も可能です。...
MORTEX®が大阪万博で輝きを放つ
MORTEX®ブランドが900㎡の休憩スペースに採用されました。 大阪万博(10月中旬まで開催)の休憩所4 、900㎡の公共スペースにおいて、当社のMORTEX®がさりげなく存在感を放っています。ここは静けさを求める訪問者が起伏のある風景と繊細な日陰の中で一息つける場所となっています。 [caption id="attachment_63400" align="aligncenter" width="1200"] ©Yosuke Ohtake[/caption] MORTEX®ブランドの仕上げ材がこのプロジェクトに採用されたのは偶然ではありません。構想段階から、日本の建設会社である加登脇建設は、機能性と美観を兼ね備えた素材を求めていました。ひび割れに強く、色褪せず、周囲の自然環境に完璧に溶け込むもの。検討された選択肢の中で、MORTEX®のミネラル仕上げ材がすべての要件を満たしました。温かみのある土のような色調が、周囲の地面と調和し、日本の感性であるシンプルさと自然との調和を体現しています。 「当初、MORTEX® ブランドは検討対象外でした。伝統的なカラーモルタル、真砂土舗装や砂利樹脂舗装の処理を検討していましたが、ひび割れ、滑りやすさ、湿度による色調の変化など、技術的な制限に直面していました。日本の気候の変化を考慮すると、色の保持は大きな課題でした。MORTEX®は着色可能なので、創造の自由度が大幅に向上しました。正確に調整された顔料を組み合わせることで、環境に適した安定した土のような色調を維持することができました。MORTEX®塗料の使用アイデアは、知人とのカジュアルな会話から生まれました。彼は塗料の仕組みについて説明し、技術的な特性を議論する中で、アイデアが閃きました。結果的に、これは大成功でした。 」 –プロジェクトマネージャー 加登脇 慎一 [caption id="attachment_63411" align="aligncenter"...